今年のアースデイはコミットメントと情熱、地球とそこに住む人々への愛情、そして何よりファッション界においてサステナブルな意識を持った消費を促すことを人生の目標としているブランドや人々を称えます。ブランドのイデオロギーを信じ、絶え間ないリサーチとイノベーションを繰り返してきたブランドやデザイナーたちは、その力をコレクションに落とし込みながら、今現在私たちが直面している問題に光を当てようとしています。
今回の特集ではブランドの精神やブランドを成長させるための考えをインタビューで尋ねました。私たちは少しでも多くの人が高い意識を持ち、持続可能な消費に目を向けてもらえるよう、責任あるサステナビリティにフォーカスしたブランドをサポートしていきたいと考えています。
Designers Remix
Designers Remix (デザイナーズ リミックス) はクリエイティブディレクターのCharlotte Eskildsen (シャーロット・エスキルドセン) と、夫でありCEOを務めるNiels Eskildsen (ニールス・エスキルドセン) によって2002年に設立されました。デンマーク生まれのDesigners Remixはサステナビリティに焦点を当てたウィメンズコレクションを手がけており、ファブリックの再利用を促進しながら、建築的なクリエイティビティとデンマークのデザインの伝統が基盤となるシャーロット・エスキルドセンのインスピレーションを落とし込んだコレクションを実現しています。
今年のアースデイはLVRSustainableブランドが力を注ぐ、地球とそこに住む人々のために行っている取り組みについて聞きたいと思っていますが、環境への負担を減らすためにどのようなことを行っていますか?
Designers Remixにとってサステナブルな取り組みは、これまで以上に重要な要素となっています。すばらしい一面がある一方で、ファッション業界には資源を大量に消費し汚染しているという側面もあります。私たちはこういった状況をただ眺めているだけでなく、行動を起こすこと、そして「よりよいファッションを構築する」ことを約束します。
サステナブルという言葉がファッション業界でバズワードになる前から、Designers Remixはさまざまなブランドのデッドストックファブリックや衣服を再設計、リミックス、アップサイクリングすることで、すでに存在する素材を最大限に活用するというアイデアに基づいていました。そのため私たちにとって責任を伴う美しい衣服をつくることは当たり前のことであり、決して新しいことではありません。
よりポジティブなファッションをつくるという私たちのコミットメントでは、いくつかのレベルでサステナブルなアプローチでの取り組みを行っています。独自のファブリックを使用したデザインをコレクションに取り入れ、環境への負担をできるだけ抑えることに力を注いでいます。
またどのような衣服であっても、生産方法やファブリックに関係なく、カーボンフットプリントを残していることを認識しています。そこでHigg Material Sustainability Indexを使用し、製品を出荷するまで生産でつくられるそれぞれのアイテムが生み出す環境負荷を計算しています。収集された数値に基づいて生産全体が排出するCO2の量を統合し、気候問題に取り組むパートナーChoose.todayを通して相応する量を相殺しています。そしてChoose.todayを通じてペルー、ケニア、カンボジアの気候プロジェクトを支援することを選びました。これらのプロジェクトは生物多様性とコミュニティの利益を同時に提供しており、相殺を行うことで、それぞれの衣服が気候変動と闘う手段になることを示しています。
ファッションに関する消費について、持続可能なライフスタイルを選ぶことの重要性を人々にどのように伝えたいと考えていますか?またブランドとして、どのようにサステナブルな世界を実現しようとしていますか?
人々を持続可能なライフスタイルに巻き込んでいくことは、ファッションをより良くしたいというDesigners Remixが持つ使命の大切な側面です。ブランドとしての目的は、サステナブルな方向に向かうことの必要性と利点を伝え、人々が正しい消費を選び、責任あるアプローチでファッションを楽しんでもらうことにあります。
そのためにブランドはまず第一に、ずっと長持ちするエッセンシャルアイテムを人々が選び購入するよう促していく必要があります。
また私たちは、既にある資源や素材を最大限に活用するアップサイクリングコンセプト「Re-made」というアイデアに基づいた取り組みを行っています。Re-madeアイテムはデッドストック、古着、ヴィンテージアイテムをリミックス、再設計、修理して生まれ変わったもので、コンセプトの目的は、無駄を減らすために今あるものの寿命を伸ばす手段を人々に伝えることにあります。この責任ある考え方を広めるために、22春夏コペンハーゲンファッションウィーク中にはスローファッションに焦点を当てた、アップサイクルで実現した唯一無二のRe-madeコレクションを披露しました。ワードローブがゴミ箱にならないよう、私たちは人々がより持続可能なライフスタイルを選ぶようになることを願っています。回収システムをつくったのも、愛着のある衣服を私たちのもとに送り返せるようにするためです。
ブランドのサステナブルなアプローチを人々にも理解してもらい、行動に移してもらうよう、どのような取り組みを行っていますか?
Designers Remixは人々には衣服がどこでつくられているかを知る権利があると考えているため、衣服だけでなく、生地や糸のメーカーもオープンに記載しています。またすべてを透明化するために、それぞれの衣服のCO2相殺量をブランドのサイトで共有しています。こういった透明性のある取り組みは人々に役立つ情報を提供し、より責任のある消費を行うことの大切さを学ぶことにもつながります。
ブランドの取り組み、ブランドと人々が一緒にできること、ファッションをより良くするために人々ができることなど、ブランドの持続可能なアプローチを共有することによって、私たちはさらに多くの人を刺激していけると信じています。
SAMI MIRO VINTAGE
Sami Miró Vintageは2016年にインフルエンサー兼デザイナーであるSami Miróによって設立された、サステナビリティにフォーカスしたブランドです。ブランドはアップサイクルされたヴィンテージ生地のみを使用した限定生産コレクションを展開しており、廃棄物を最小限に抑えることに力を注いでいます。
今年のアースデイはLVRSustainableブランドが力を注ぐ、地球とそこに住む人々のために行っている取り組みについて聞きたいと思っていますが、環境への負担を減らすためにどのようなことを行っていますか?
Sami Miro Vintageの持続可能なアプローチで取り組む生産や運営は「人」と「地球」という、2つの重要な要素が中心となっています。環境への負担を減らすために、ブランドは以下の点にフォーカスしています。
- フットプリント: デザインからフルフィルメントまで、Sami Miro Vintageの運営管理は半径25マイル以内で行われています。
- マテリアル: 素材の80%がサステナブルな方法でつくられており、ブランドが使用する2種類のメインファブリックは、ユーカリからつくられているため私たちが”SMユーカリリブ”と呼ぶテンセルと、ヘンプ (オーガニックコットンと混合したフレンチテリー) です。
- リミテッド&オンデマンド生産: 無駄のない100%の販売を確実にするために、より小さな規模でオンデマンドによる生産を行っており、ヴィンテージやアップサイクル、およびリデザインする”1 of 1 designs”を取り入れています。
ファッションに関する消費について、持続可能なライフスタイルを選ぶことの重要性を人々にどのように伝えたいと考えていますか?またブランドとして、どのようにサステナブルな世界を実現しようとしていますか?
小さな生産範囲で行う小さい生産にフォーカスし、地元や小企業のビジネス、そしてよりサステナブルな素材を使用するブランドをサポートしながら、ブランドの方向性を伝えています。またワードローブにすでにあるアイテムと組み合わせてルックをレベルアップできるような、洗練されたデザインを落とし込んだベーシックアイテムを実現しています。さらに非営利団体Future Earthとのパートナーシップも2回目となりますが、これはよりポジティブな地球を目指すための取り組みです。
ブランドのサステナブルなアプローチを人々にも理解してもらい、行動に移してもらうよう、どのような取り組みを行っていますか?
私たちは現在サイト、メール、ソーシャルプラットフォームを通じてブランドの精神を伝えていますが、2022年はこの取り組みをもっと拡大していきたいと考えています。2022年のサステナビリティにフォーカスした取り組みをサイトで公開し、その成果をシェアしていきたいと思っています。
Arrels Barcelona
ブランド設立者およびデザイナーであるJavier LlaudetはArrels Barcelonaを通して、地球と海を尊重しながら気候、色、そして地中海のライフスタイルの活気を表現した「健康な夏」という要素を具現化しています。ブランドにとって「夏」は季節という枠を超えた、ココロの状態を表す要素です。ABが実現するスイムウェアにはJean Jullien, Malika Favre, Catalina Estradaのような世界的に知られるイラストレーターによってデザインされた唯一無二のプリントが落とし込まれており、Llaudetが持つアート、海への愛、そして生きる喜びに対する情熱を体現しています。
今年のアースデイはLVRSustainableブランドが力を注ぐ、地球とそこに住む人々のために行っている取り組みについて聞きたいと思っていますが、環境への負担を減らすためにどのようなことを行っていますか?
Arrels BarcelonaはJavier Llaudet によって設立されたブランドです。数年前、JavierはArrels Barcelonaのアイテムがストックされているさまざまな特別な場所を旅しました。彼は異なる人生や国、文化を背景とした人々と話す機会を持つことができましたが、そこで理解したのは、私たちが住むこの世界に私たち自身が与えた被害は現実的でかつ大変な問題であるということでした。バロセロナに戻ったJavierの最初の行動は、彼のチーム、そしてブランドが一緒に仕事をしているアーティストたちと話をすることでしたが、活気に満ちた話し合いはJavierに希望を生み出しました。その場にいた全員が彼のアイデアに賛同しただけでなく、そのアイデアにさらに一人ひとりが持つ独自の考えも追加されていきました。2020年4月以降、Arrels Barcelonaが手がけるプリント水着は、リサイクルされたPET (リサイクルプラスチックボトルを使用してつくられるポリエステル) を活かし、ポルトガルで制作されています。この地球にやさしい斬新でソフトな素材はそこに描かれるプリントを際立たせるだけでなく、速く乾くという機能性も兼ね備えています。ソリッドカラーの水着はポリアミドでつくられていますが、同時に、環境を考慮した、私たちが生み出す色彩を最高の状態で落とし込むことができる代替素材をテストしています。またArrels Barcelonaはカーボンプリントを大幅に削減することを目的として、リサイクルおよび生分解性素材のみを使用した、環境にやさしいパッケージも導入しました。さらにブランドは海を保護し、海岸やビーチをきれいに保ち、また海のプラスチック汚染問題に取り組む財団Surfrider Foundation Europeに、水着1枚の売上に対し1ユーロを寄付しています。
ファッションに関する消費について、持続可能なライフスタイルを選ぶことの重要性を人々にどのように伝えたいと考えていますか?またブランドとして、どのようにサステナブルな世界を実現しようとしていますか?
私たちはサステナビリティの重要性を、言葉よりも行動で伝えたいと考えています。プラスチックのリサイクルボトルからアイテムを制作し、1着の売上に対し1ユーロを寄付しながら海をきれいにしてきました。やるべきことは山ほどあります。ブランド設立当時からアイテムのトレーサビリティを確認できるQRコードを作成するプロジェクトにも取り組んできましたが、これは2024年から利用可能となります。
ブランドのサステナブルなアプローチを人々にも理解してもらい、行動に移してもらうよう、どのような取り組みを行っていますか?
私たちはソーシャルメディアを通して、ブランドパートナーであるSurfriderの取り組みを伝えています。Surfrider Foundation Europeは湖、川、海、海岸線を保護しながらこれらの重要性を伝える非営利団体です。現在のメンバーは13,000人以上で、ボランティアが運営する支部を通して9か国で活動しています。30年以上にわたり、Surfrider Foundation Europeは海洋ゴミ、水質と公衆衛生、沿岸管理と気候変動という3つの専門分野で、認証された権威として活動を行ってきました。
創設以来Surfrider Europeは経済的、社会的、環境的変化にについて、有意義な方法でサポートするための教育方法を固く信じています。そして責任ある持続可能な社会を実現するために、財団はすべての人が現在の環境問題の重大さを理解し、変化のために行動を起こすという一つのゴールに向かうための、革新的でサステナブルな教育プログラムを開発しました。またSurfrider Europeは人々の意識を高める取り組みの他にも、アドボカシー活動も主導しています。NGOは海洋の保護と保全に関して、法的枠組みのより良い適応を強く提唱しています。目的は環境政策を強化することですが、経済モデルから人、自然、気候に焦点を当てた生態学的モデルに移行させる目的もあります。Surfrider Europeは地域、国、ヨーロッパ、および国際的機関と永続的なやり取りを続けています。これらの対話を通して水質、沿岸域医の保全、汚染と海洋廃棄物の防止、気候変動の影響など、さまざまな異なるトピックに対する話し合いが行われています。
Alighieri
Alighieri (アリギエーリ) はRosh Mahtani (ロッシュ・マタニ) によって設立された、社会的問題に対する取り組みを行う責任あるジュエリーブランドで、ダンテ・アリギエーリの文学作品「神曲」からインスピレーションを受けたコレクションを展開しています。それぞれのジュエリーはダンテの100の詩の一つ一つをイメージしており、ダンテの個性を反映した作品は不完全ながらも魅力に溢れています。さらにリサイクル素材を使用したジュエリーは、身に付ける人の一生の友となり、それぞれのストーリーを語り続けます。
今年のアースデイはLVRSustainableブランドが力を注ぐ、地球とそこに住む人々のために行っている取り組みについて聞きたいと思っていますが、環境への負担を減らすためにどのようなことを行っていますか?
Alighieriのサステナビリティ的戦略は8本の持続可能な柱に支えられています。ブランドのすべての意思決定は、これらの重要な価値観に基づいています。私たちは優れたクラフトマンシップと生産で知られるロンドンの歴史的なジュエリー地区、ハットンガーデンにあるスタジオのすぐ近くですべてのジュエリーを制作しています。ゴールドまたはシルバーのベースに、認証を受けている100%リサイクルメタルを使用したジュエリーに私たちは誇りを持っています。リサイクルしたシルバーは採掘したシルバーと比較すると、CO2排出量を3分の2削減できるといわれています。Alighieriは2014年にロッシュ・マタニによって設立されてから、リサイクルしたシルバーとゴールドを使用して地元で制作を行い、世代を超えて生き続けるモダンなジュエリーを実現してきました。ブランドは今後もやるべきことは数多くあると考えており、二酸化炭素排出量ゼロを目指しながら、RJCのメンバーとして、2022年8月までの認証に向けて取り組みを続けています。
ファッションに関する消費について、持続可能なライフスタイルを選ぶことの重要性を人々にどのように伝えたいと考えていますか?
ファッションの消費についてブランド設立者のロッシュは「もう何も買わないようにしましょう、というのは現実的ではないと思うので、購入したものを大切にし、手に入れたものに愛情を注ぎ一生持っていられるように努力しましょう」と話します。
ロッシュはクオリティとクラフトマンシップを念頭に置いた、手に入れやすい価格でも永遠に持っていられる、これまでになかったジュエリーを実現するためにAlighieriを設立しました。Alighieriはトレンド主導ではなく、次世代にも引き継がれるお守りのようなジュエリーを手がけることを目的としています。
ジュエリーを身に付ける人が、それぞれのストーリーをそのジュエリーに埋め込み、次の世代に残せるような作品制作に力を注いでいます。
Alighieriは人々に購入したジュエリーのケアをしていくことを勧めています。そのために私たちは購入されたジュエリーに対して、一生続く修理と保証サービスを無料で提供しています。
ブランドのサステナブルなアプローチを人々にも理解してもらい、行動に移してもらうよう、どのような取り組みを行っていますか?
ブランドの取り組みの成果を人々に伝えることはとても大事なことだと認識しており、現在はより多くの人に理解してもらうために、私たちのメッセージを広げていくことに力を入れています。たとえば今年は初めての試みで”Alighieri Impact Report”を発行します。このレポートを通してすべてを透明化し、人々がどれだけ私たちが環境に負担をかけているかを理解してくれることを願っています。
私たちはニュースレターやソーシャルメディアを通してチャリティーパートナーシップを精一杯支援するという意志を伝えており、私たちのアイテムを購入してくれる人たちは、ブランドのこれらの取り組みに深く関わっていることになります。たとえば私たちは”Refuge”を支援していますが、これは家庭内暴力を経験している女性やその子どもたちを支援する英国最大の慈善団体です。ブランドのユーザーたちの助けを借り、私たちは約£100,000の資金調達を達成しました。ブランドはブランドを通して常に何かよいことをしたいと考えており、卒業したばかりの職人の卵たちがハットン・ガーデンで仕事ができるよう支援したり、社会的および環境的問題を考慮したりしながら取り組みを続けています。3月はLion Club Talismansの売上の20%を、3月末までウクライナの人道支援に寄付しました。困難な時に強くあり、そして勇気を見出すことというAlighieriの精神が人々へのインスピレーションとなってほしいと願っています。人々がブランドから何かを学び、ブランドも人々から何かを学んでいます。
Mini Rodini
スウェーデン発のキッズブランドMini Rodini(ミニ ロディーニ)はファッションイラストレーターであるCassandra Rhodinによって、すべての子どもたちと子どもたちの想像力そして未来のあらゆる可能性への思いを込めて誕生しました。Mini Rodiniはサステナビリティと上質なマテリアルにフォーカスし、親が子どもに着せたい服、そして子どもが着たくなる服作りを目指しています。
今年のアースデイはLVRSustainableブランドが力を注ぐ、地球とそこに住む人々のために行っている取り組みについて聞きたいと思っていますが、環境への負担を減らすためにどのようなことを行っていますか?
Mini Rodiniが誕生して以来、私たちの使命はブランドが使用する素材とその生産過程が環境への負担を減らすということをしっかり確認することにあります。
私たちは年間で99,5 %の持続可能な素材でつくられる、ファッション業界で最もサステナブルな製品の一つを手がけています。化学的な面の徹底した管理を行っており、GOTS認証オーガニックコットンやリサイクルポリエステル、テンセルなど、従来とは異なる素材のみを使用した衣服を生産しています。また私たちはFairwearの誇り高いメンバーでもあり、ファッションはすべての人にとって公平であるべきだと考えています。大量生産を目的としておらず、デニムのウォッシュ加工はより持続可能な方法で行っています。次の課題はすべての素材の加工において、環境への負担を減らすことです。私たちは大量生産が生む大量消費に反対しており、消費量を減らすために、時代を超越するデザインを落とし込んだ、サステナブルで品質の高いアイテムを実現することに力を注いでいます。プリントなどはリサイクルし、収集した海洋ごみからつくられるリサイクル素材を使用しています。また毎年いくつかのアップサイクリングコレクションを展開し、余った生地を捨てたり燃やしたりするのではなく、それらを活かした新しい衣服を手がけています。
ファッションに関する消費について、持続可能なライフスタイルを選ぶことの重要性を人々にどのように伝えたいと考えていますか?またブランドとして、どのようにサステナブルな世界を実現しようとしていますか?
私たちはソーシャルメディア、ニュースレター、サイト、ショップを通して、ファッション業界が直面している数多くの問題について、可能な限りの方法で人々の意識を高められるよう努めています。一人ひとりの選択がとても重要であり、つくり手はどう生産するのか、消費者は何を購入するのか、ということの大切さを人々に伝えています。ファッション業界は世界で2番目に汚染している業界であり、農業を除くと水を他の業界より多く使用しています。そして何百人もの人々が、不公平な労働条件の下で働いています。そのため、優れた製品を手がけている私たちの取り組みはとても重要だと感じています。無駄を最小限に抑え、その無駄は適切に処理します。私たちは持続可能に焦点を当てた取り組みに長い時間をかけてきました。常により良い選択をし、人々にも同じ考えを持ってもらえるように促す努力をしています。
ブランドのサステナブルなアプローチを人々にも理解してもらい、行動に移してもらうよう、どのような取り組みを行っていますか?
私たちはアイテムに使用されている素材や生産プロセスについて、できるだけ多くの情報を提示するよう努めています。このことが、自分が購入するものが環境への負担を減らし、現在市場に出回っている従来の製品よりも優れているということを知るきっかけになると考えています。また毎年サステナビリティレポートを発行し、サイト上で公開しています。
Cassandra Rhodin, ファウンダー&クリエイティブディレクター
Alessi
1921年にGiovanni Alessi (ジョヴァンニ・アレッシィ) によって設立されたAlessi (アレッシィ) は、ハイクオリティデザインとイノベーションで世界中に認知されているBCorp認証のイタリア企業です。Michael Graves (マイケル・グレイヴス) やPhilippe Starck (フィリップ・スタルク) を始めとするデザイナーたちとのクリエイティブコラボレーショーンを重ねながら、ブランドは大きな成長を遂げてきました。Alessiの数多くのオブジェクトが世界中の美術館に展示されています。ブランドは新しい素材と技術を継続的にリサーチしながら、機能性と最先端デザインを兼ね備えたアイテムを生み続けています。
今年のアースデイはLVRSustainableブランドが力を注ぐ、地球とそこに住む人々のために行っている取り組みについて聞きたいと思っていますが、環境への負担を減らすためにどのようなことを行っていますか?
Alessi は生産および流通が環境にかける負担を認識し、環境パフォーマンスの測定と継続的な改善に長い間取り組んでいます。同社のプロセスは長年にわたり原材料、エネルギー、水、生物多様性、排出、廃棄物の観点から、環境への影響を管理し検証する認証対象となっています。
ファッションに関する消費について、持続可能なライフスタイルを選ぶことの重要性を人々にどのように伝えたいと考えていますか?またブランドとして、どのようにサステナブルな世界を実現しようとしていますか?
アートと詩を人々の日常生活に落とし込むという製品の実現を通して、原材料と生産サイクル全体には最新の注意を払っています。
私たちは最初から最後まで、環境への負担を低減する製品の開発、製造、流通に取り組んでいます。たとえば環境に配慮した素材の研究、高エネルギーをまき散らさない素材の選択、長持ちする製品の開発を、優れたデザインと品質に落とし込んでいます。また製品に含まれるリサイクル可能な部分の割合は、現在95%に達しています。さらにパッケージングと過剰包装にも焦点を当て、リサイクル可能で環境にやさしく、また輸送条件を満たす最小限のサイズでの梱包に努めています。
ブランドのサステナブルなアプローチを人々にも理解してもらい、行動に移してもらうよう、どのような取り組みを行っていますか?
Alessiはベネフィット・コーポレーションであり、これは法律により、持続可能で責任ある透明性のある方法で、公益のために一つ以上の目的を追求する企業を特定する法的資格です。ベネフィット・コーポレーションへの転換に伴いAlessiは開発プロセスを実行し、2017年にはイタリアのデザインファクトリーの中では初めてとなるB Corporation認証を取得しました。これはAlessiという企業が再生力として、社会と地球の幸せのためにビジネスを展開しているという証になっています。
Seed to Skin
Seed to Skinはイタリアのトスカーナ州にある最先端ラボにおいて、肌に変革を起こし再生する、科学との融合によるナチュラルスキンケアラインの開発を行っているエコフレンドリーブランドです。ナチュラリストであるブランド設立者Jeanette Thottrupとイタリアを代表する科学者Anna Buonocoreは、2人の知識を合わせ、美容とウェルネスにさまざまな角度からアプローチする革新的なスキンケアブランドを生み出しました。
今年のアースデイはLVRSustainableブランドが力を注ぐ、地球とそこに住む人々のために行っている取り組みについて聞きたいと思っていますが、環境への負担を減らすためにどのようなことを行っていますか?
私たちは製品や梱包素材を最小限に抑え、可能な限りプラスチックを使用しないよう努めており、また可能であればリサイクルできる素材を使用しています。Seed to Skinは自然界に存在する最も純粋な植物と原材料のみを使用し、栄養が豊富で効果の高いスキンケア製品の実現に力を注いでいます。トスカーナ州の中心部に位置するボルゴ・サン・ピエトロにある、認証を受けた有機農場から直接ハーブや蜂蜜、羊乳を調達しています。また私たちが育てないものに関しては環境に考慮した生産者や、野生から素材を見出す厳選されたフォレジンググループから調達しています。健康な土と澄んだ水はSeed to Skinの品質を保証しており、ブランドの基盤であるインテグリティを維持するためにも妥協することはできません。
ファッションに関する消費について、持続可能なライフスタイルを選ぶことの重要性を人々にどのように伝えたいと考えていますか?またブランドとして、どのようにサステナブルな世界を実現しようとしていますか?
私たちは製品とブランドのインテグリティを維持しながらより持続可能なパッケージングを実現するために、継続的なリサーチと開発を行っています。調達、生産、配合、パッケージングを一箇所で行うことで、地球上のフットプリントを最小限に抑えることができます。ボルゴ・サン・ピエトロにある最先端の研究所では、自然の真の力を活かし純粋な天然成分と高度な分子科学を組み合わせています。ここでは絶え間ないリサーチ、実験、試行錯誤を繰り返しながら、効果のある再生可能なスキンケアコレクションが誕生しています。Seed to Skinの各配合は系統的に開発され、最高水準のテストが行われています。品質管理は妥協なく行われており、生産過程のいずれのステップも第三者に外注されることはありません。すべての製品はオンサイトで個別に実現され、それぞれにロット番号が割り当てられ、最大限の透明化、トレーサビリティ、そしてインテグリティが保証されています。
ブランドのサステナブルなアプローチを人々にも理解してもらい、行動に移してもらうよう、どのような取り組みを行っていますか?
教育がカギを握っています。ブランド内だけでなく、売り場に足を運ぶ人やビジネスパートナーに、調達や生産の倫理について知ってもらうことが大切です。調達から配合、生産、パッケージングまで、サステナビリティに関して妥協はありません。Seed to Skinのスキンケア製品の成分はトスカーナ州の有機農場から直接、もしくは野生から素材を見出すフォレジングにより倫理的に調達されており、生産全体がクルエルティフリーです。また合成フィラーや防腐剤を使用しておらず、人工着色料や香料、パラベン、GMOも含まれていないだけでなく、外注も行っていません。自然を活かし自然と隣り合わせで働くには、まず第一に自然を尊重することが大切なのです。
LVRSustainableについて
LVRSustainableをチェック
A very special thank you to Designers Remix, Sami Miro Vintage, Arrels Barcelona, Alighieri, Mini Rodini, Alessi and Seed to Skin