いよいよファッションマンスが幕を開け、世界中のファッション都市がショーとインスピレーションの中心地に。コレクションを求める編集者やスタイリスト、ファッショニスタたちが集い、ランウェイからショールーム、ストリートスタイルまで、そのすべてがスタイルの物語を紡ぎます。あなたのアウトフィットもこの華やかなムードの一部。ランウェイやアフターパーティーを舞台に、魅惑的で個性的なコーディネートを楽しみましょう。今回のガイドでは、ファッション都市それぞれのカルチャーにフォーカス。コペンハーゲンのヒュッゲを感じる温かみのあるスタイル、ミラノのシウラルックに漂う気品、ロンドンのプレッピーなエッジ、そしてパリのエフォートレスなフェミニニティ。各都市を代表するアイコニックなスタイルの源泉を紐解きつつ、そのエッセンスを日々のスタイリングに取り入れる方法をお届けします。ショーに足を運ぶ方も、自宅でそのスタイルを楽しむ方も、世界中のブランドの背景やデザイン哲学を探りながら、現地で愛される自分だけのファッションウィークワードローブを完成させましょう。このガイドを手に、ファッションマンス中の各都市の魅力を自分のものにしてみませんか?
パリジェンヌのように着こなす

パリ‐光の街であり、無造作なエレガンスが漂う場所。ジーンズとTシャツを着ている人も、リトル・ブラック・ドレスとヒールを合わせた人も、同じように魅力的に見える場所です。どうすれば、あのパリジェンヌのスタイルの本質を再現できるのでしょうか。パリジェンヌの「je ne sais quoi(何とも言えない魅力)」は、言葉では説明しきれない、無形の特質のひとつを物語っています。パリジェンヌは、日常生活に対して洗練されたアプローチを持ち、美しさ、楽しさ、そして洗練を大切にしています。彼女たちは、身につけるものから食べるものに至るまで、日常生活の中で質を重視します。友人とのお茶は、フランスのカフェでコーヒーと新鮮なお菓子を楽しみながら、トレンディなエリアであるル・マレ(Le Marais)やサン・ジェルマン・デ・プレ(Saint-Germain-des-Prés)で行われます。地元の人々は、近隣の職人やパン屋、市場を支援しながら、家庭用品、衣類、新鮮な食材を買い求めます。洗練されたダイニングは一般的で、人生そのものが特別な機会となります。パリジェンヌは、仕事と生活のバランスを最適化し、日々の生活に「joie de vivre(生きる喜び)」の原則を実践しています。パリは大きな都市でありながら、地下鉄を使えば各区を歩いて移動することができます。パリジェンヌのライフスタイルを模倣したいのであれば、ワードローブがその最適な出発点となるでしょう。
LuisaViaRomaは、厳選した優れたフランスのブランドを取り揃えていることを誇りに思います。カタログには、BalmainやJean Paul Gaultierといったオリジナルのクチュリエによるコレクションが含まれており、彼らの現代的なプレタポルテもご覧いただけます。ChloéやIsabel Marantなどのフランスの名門ブランドも、独自のフランスらしさをLuisaViaRomaのカタログに加えています。今注目の現代的なフランスブランドであるJacquemusやCoperni (Courrègesの元クリエイティブディレクター)は、フランスファッションに新たな視点をもたらしています。Christian Louboutin、Roger Vivier、Repettoなどのフランス発のシグネチャーシューズは、どんなワードローブにも加える価値があります。LemaireのCroissantやCoperniのSwipe といったカルトバッグは、魅力的な存在感を放っています。パリジェンヌの美学は、ファッショントレンドを超えたタイムレスなエレガンスを求め、クラシックで洗練されたスタイルに根ざしています。パリジェンヌは、ブラック、ホワイト、ベージュ、グレー、ネイビーといったニュートラルカラーを基調としたワードローブを好みます。アクセントカラーとして、特にレッドを加えることで、スタイルに活気を与えることができます。モノクロームのルックは、洗練されたスタイルを生み出すために重要視されます。形、素材、シルエットを試しながら、常に伝統に目を向けることが鍵となります。強さと繊細さのバランスは、洗練された官能性とモダンなフェミニニティを表現します。パリジェンヌは、シンプルでありながら計算されたデザインを通じて、エレガンスを直感的に表現する能力を持っています。スタイルやさまざまな影響の融合は、エクレクティックな魅力を加え、各アウトフィットをユニークで個性的なものに仕上げます。パリジェンヌのスタイルには、非常に再現が難しい独特のカリスマ性がありますが、適切なアイテムを揃えれば、その神秘的な魅力を再現することが可能です。
クラシックなトレンチコートは長い間愛されてきました。AMI ParisやMM6 Maison Margielaの再解釈されたスタイルを試してみてください。クラシックなストレートレッグジーンズとシグネチャーのフランス製バッグを合わせると、スタイリッシュなコーディネートが完成します。最近再登場したBalenciagaのBel AirバッグやRodeoバッグは、どんなアウトフィットにも華を添え、街を歩く日にもぴったりです。パリジェンヌのファッションは、ディテールと仕立てに対する鋭い目を持っており、どのアウトフィットにも手作りのような品質が感じられます。仕立てられたパンツやブレザーは、パリジェンヌのワードローブに欠かせないアイテムです。それらは、YSLのLe Smoking のようにセットで着ることもできますし、シンプルなアウトフィットとしてスマートに分けて着ることもできます。新しい時代のブレザーは、1940年代に女性服を革命的に変えたDiorのNew Look からインスピレーションを受けているようです。ウエストを絞り、微妙なペプラムが特徴で、JacquemusやBalmainの現代的なバージョンは、完璧な現代的な再解釈と言えるでしょう。カジュアルなルックには、ブレザーとフランスを代表するバレリーナシューズを組み合わせてみてください。Repetto のアイコニックなCendrillonバレリーナシューズは、1950年代にブリジット・バルドーによって発注されたことで有名です。ダンサーから女優に転身した彼女は、サントロペ(Saint-Tropez)の石畳の道でも快適に履ける日常的なフラットジューズを求め、現在のバレリーナシューズが誕生しました。それ以来、フランスファッションの象徴となっています。よりエレガントなシーンには、少しヒールのあるバレリーナや、カルト的な人気を誇るMaison Margielaの Tabiブーツを選んでみましょう。迷ったときには、クラシックなストライプシャツやシルクのスカーフが、どんなアウトフィットにもパリジャンヌの魅力を加えることができます。夜のお出かけには、Jean Paul Gaultier やLoulou de Saisonのエレガントなセットを選び、アイコニックなLouboutinの赤いソールのヒールとデザイナーバッグでコーディネートを完成させてください。
パリジェンヌの家では、古いものと新しいものがエクレクティックに融合しています。ビンテージやアンティークのアイテムが、現代的なデザイン要素と組み合わさっています。ニュートラルカラーに、赤や青、緑といった大胆なアクセントが映える空間を想像してください。ビンテージのデザイナーランプやアンティークフレーム、上質な生地が使われています。大理石の暖炉の上には、キャンドルホルダーや花瓶が飾られています。パリジェンヌらしいのは、全体的に手入れが行き届いている一方で、あくまで無造作に見えること。スタイルと快適さの絶妙なバランスが生まれ、細部にわたるディテールが、親しみやすく、居心地の良い空間を作り上げています。
ミラネーゼのように着こなす

ミラノは、Prada、Versace、Dolce & Gabbanaなどの名だたるブランドが本拠を構える、世界有数のファッション都市。さらに、ニューヨーク、ロンドン、パリと並ぶ「ビッグ4 」のファッションウィークの一つ、ミラノ・ファッション・ウィークが開催される街でもあります。伝統の職人技と最先端のデザインが融合し、洗練されたスタイルを自然に楽しむ感性が根付いているのが特徴です。そんなミラノのライフスタイルは、ファッションだけでなく、日常の過ごし方にも表しています。土曜日の夜は、アペリティーボ(食前酒)を楽しんでいるうちに、いつの間にか「アペリチェーナ」(軽食付きのアペリティーボ)へ。日曜日には、アートな雰囲気が漂うブレラ地区でビンテージマーケットを巡るのが定番です。ショッピングを楽しむなら、ミラノ随一の高級ショッピングストリート「モンテナポレオーネ通り」へ。ラグジュアリーブランドを巡るだけでなく、ウィンドウショッピングを楽しむのもミラネーゼ流のスタイルです。また、ミラネーゼは都会を離れてリラックスする時間も大切にしています。夏の週末はコモ湖へ小旅行、冬はアルプスでスキーやリゾートライフを満喫。どの季節でも、彼らは洗練されたダイニングシーンや活気あふれるナイトライフを楽しんでいます。
LuisaViaRomaのカタログには、時代を超えて愛される伝統的なブランドから、新たに登場した革新的なブランドまで、数多くのイタリアンブランドが揃います。今シーズンは、Roberto CavalliやDolce & Gabbanaが、近年再び注目を集めるアニマルプリントをフィーチャー。一方、Brunello CucinelliやMax Maraは、洗練された“オールドマネー”スタイルを象徴するエレガントなアイテムを展開しています。また、The Attico や Blazé Milano のようなモダンなブランドは、”Made in Italy” の誇りを胸に、新たな世代のデザイナーたちを牽引。伝統と革新が共存するミラノでは、控えめながらも洗練されたスタイルが根付いています。そんなミラネーゼの装いは、さりげないエレガンスを大切にし、落ち着いた上品な雰囲気を漂わせるのが特徴です。彼らにとって、イタリアンブランドを身にまとうことは、ファッションへのこだわりだけでなく、ライフスタイルの一部。だからこそ、上質な素材と卓越したクラフトマンシップは、ミラノのワードローブにおいて欠かせない要素となっています。例えば、完璧な仕立てのブレザーや、シルエットにこだわったパンツ、エレガントなレザーアクセサリー。ミラネーゼのスタイルには、控えめながらも品格のある独自のラグジュアリーが息づいています。彼らが好むのは、カシミヤのコート、シルクスカーフ、そしてイタリアンレザーのバッグやローファー。細部にまでこだわったファッションこそ、ミラノの美学なのです。
ミラノの街で最も洗練された存在、それが「シウラ(Sciura)‐ミラノの上品で洗練されたマダムたちのこと」です。彼女たちは、完璧に整えられた白髪、シルバーヘア、またはブロンドの髪をなびかせながら登場します。首元には、パールやゴールドのステートメントネックレスが輝き、指先には、美しく手入れされたネイルと鮮やかな赤いリップが印象的です。さらに、スリングバックヒールを履き、ミラノの石畳の街を優雅に歩く姿は、まさにエレガンスの象徴。そして、彼女の腕には必ず、イタリア製のデザイナーバッグが添えられています。シウラは、オールブラックの装いを好みません。実際、彼女のワードローブの中で最も出番が少ないのが、リトル・ブラック・ドレス。彼女が好むのは、キャメルなどの温かみのあるニュートラルカラーや上品なパステルカラー。また、その日の気分によっては、フューシャピング、鮮やかなグリーン、深みのあるオレンジなどの華やかな色合いも取り入れます。そして、シウラはどんなシーンでも完璧な装いを忘れません。歴史あるカフェで友人のシウラたちとコーヒーを楽しむときも、スカラ座でバレエを鑑賞するときも、常にドレスアップしてスタイルを貫ます。さらに、彼女が決して手放さないのが、シグネチャーバッグ、ジュエリー、そしてファーアイテム。それらを身に纏い、シウラは今日もミラノの街を優雅に歩きます。
ミラノの洗練されたスタイルを取り入れるなら、ローファーとルーズなソックスの組み合わせがぴったりです。これはミラネーゼの定番スタイルのひとつです。肌寒い日には、Max Maraのニットセットを選ぶと、シックで快適な装いが完成します。仕上げに The Attico や Marni のオーバーサイズトートバッグを合わせるのもおすすめです。フェミニンなミラネーゼスタイルをめざすなら、Blazé Milano のフォーマルなブレザーを羽織るのが理想的です。足元には Vibi Venezia のベルベットフラットシューズを合わせると、洗練された雰囲気が引き立ちます。バレリーナシューズとローファーは、多くのミラネーゼ女性にとって定番の履物であり、街中でよく見かけられます。カジュアルな雰囲気を楽しみたいなら、クラシックなボタンダウンシャツに Prada のサングラスをプラスし、足元は Golden Goose のスニーカーで抜け感を出すのがおすすめです。リラックスしながらも都会的な印象をキープできます。ディナーやドリンク、特別なイベントでは、華やかなスタイルを思い切り楽しみたいところです。マキシドレスにフェイクファーのジャケットを羽織り、クラシックなスリングバックヒールを合わせれば、一気にエレガントなムードが生まれます。仕上げに、存在感のあるイヤリングやお気に入りのハンドバッグをプラスすると、より洗練された印象になります。ミラノの夜を華やかに過ごすとき、フェイクファーやフェザー、スパンコールを取り入れても「やりすぎ」にはなりません。自由に取り入れて、エフォートレスでラグジュアリーなミラネーゼスタイルを楽しんでみてください。
イタリアンデザインの中心地であるミラノでは、世界最大級の家具・デザイン見本市「サローネ・モービレ」が開催されます。街には歴史的な建築と現代的なデザインが共存し、独自の魅力を生み出しています。ミラノのアパートメントには、ベルベットのクッションやカシミアのスローといった上質なファブリックが取り入れられ、仕事の後にくつろいだり、友人や家族をもてなしたりするのに最適な、快適で洗練された空間が広がっています。柔らかな質感のテキスタイルが、カッラーラ大理石やステンレススチールといった素材の力強さを和らげ、バランスを生み出します。特にキッチンやバスルームには、Alessiの遊び心あふれるインテリアやキッチン用品がよく取り入れられています。インテリアの色使いは、ベージュ、アイボリー、パールグレーといったニュートラルカラーを基調に、フォレストグリーンやネイビーブルー、バーガンディといった深みのある色合いがアクセントとして加えられます。
伝統と革新が融合し、アバンギャルドなデザインが特徴のモダンなイタリアンブランドが存在感を放ちます。ベッドサイドには、Kartellのアイコニック「コンポニビリ」のサイドテーブルが置かれていることも。ダイニングテーブルの周りには、Vitraのパントンチェアのような建築的なデザインの椅子が並びます。リビングルームでは、ビンテージスタイルのアームチェアやパターンのあるラグが目を引きます。空間の雰囲気を決める重要な要素となるのが照明です。Martinelli Luceの「ピピストレッロ」テーブルランプや、Selettiの個性的なランプなど、カルト的な人気を誇るデザインが好まれます。テーブルの上には、芸術的な花瓶に生けられたフレッシュな花が常に飾られています。壁にはモダンアートや額装されたミラーが配置され、空間を引き締めます。テーブルウエアやキャンドルホルダーには、磁器やクリスタルのエレメントが随所に取り入れられ、エレガントな雰囲気を演出しています。
ロンドナーのように着こなす

ロンドンのファッションは、街の魅力そのものです。ヘリテージとモダン、構築的なシルエットと遊び心、大胆なスタイルと抜け感を絶妙にブレンドして、自分らしい着こなしを楽しんでみませんか?
トレンチコートを軽く腕にかけ、ローファーを履いたロンドナーは、特定のアイテムではなく、そのムードで個性を表現します。イギリスのファッションは、高品質なテーラリングに独特の遊び心を加えたスタイルが魅力です。かつてのSavile Row が象徴するクラシックなスタイルから、現代のロンドンは多文化の影響を受け、より多様なスタイルへと進化を遂げています。それぞれの街には、そこに暮らす人々によって形づくられた独自のリズムとスタイルが息づいています。
ファッションウィークの期間中、業界のインサイダーたちはロンドンの街を駆け巡ります。まず訪れるのは、ラグジュアリーなショッピングエリアと会員制クラブが点在するメイフェア。ここでは、卓越したテーラリングと洗練された静かなラグジュアリーが、時代を超えたエレガンスを体現しています。また、アーティストたちが集まるショーディッチへ足を運べば、一見ラフに見えるスタイルも、実は細部まで考え抜かれています。サブカルチャーの影響が色濃く残るこの街では、ロンドンならではの個性的なファッションが楽しめます。ショーの合間に自由な時間ができたら、デザイナートートバッグを片手にノッティング・ヒルへ。ここではヴィンテージショッピングが一つのアートのように楽しまれ、地元の人々はヴィンテージの逸品とモダンなロマンティックスタイルを融合させた、エクレクティックなシックスタイルを楽しんでいます。または、ハムステッドへ足を延ばして、知的なノンシャランス漂うスタイルを堪能するのもおすすめです。コーデュロイのジャケットやエルボーパッチのニット、そして手に馴染んだ愛読書。そんなアイテムが、この街の穏やかな雰囲気と絶妙にマッチします。
ロンドンの美学は、大胆なコントラストの中に息づいています。洗練されたテーラリングとボヘミアンなリラックス感、サブカルチャーのエッセンスとクラシックな定番アイテムが融合し、どんな洗練されたスタイルにも計算されたラフさが漂います。日中のスタイルには、トレンチコートが欠かせません。特に、レザーのアクセントや意外性のあるディテールが加わったデザインは、都会的なムードを演出します。また、バブアー(Barbour)のジャケットやベストを羽織れば、ヘリテージとモダンが交差する洗練されたスタイルに。緑豊かなロンドンの街並みを散策する週末にぴったりの一着です。
ロンドン・ファッション・ウィークに何を着るべきか迷っているなら、または遠くからその雰囲気を楽しみたいなら、ロンドンのスタイルに精通した人々が認める着こなしをご紹介します。スケジュールがぎっしり詰まっている日は、洗練されながらもサブカルチャーのエッセンスを感じさせるスタイルを選ぶのがおすすめです。仕立ての良いトレンチコートを、パリッとしたボダンダウンシャツやコットンポプリンのトップスの上に重ね、リラックス感のあるオーバーサイズのパンツと合わせます。靴は、一日履いても快適なハイバンプパンプスを選ぶか、ボリューム感のあるブーツを合わせると、コーデ全体にバランスと安定感が生まれます。仕上げに、シルクスカーフを首元に巻き、BalenciagaやChloéのデザイナーバッグに招待状やPineiderのノート、折りたたみ傘を入れておくと完璧です。ファッション・ウィークの装いを昼から夜までシームレスに楽しむなら、シンプルながらも洗練されたスタイルを意識すると良い。スリップドレスやシルクのセットアップは、バイカージャケットやシャープなシルエットのブレザーを羽織れば、ロンドンらしいエッジの効いたスタイルに仕上がります。つま先がシャープなミュールを選べば脚長効果があり、どんなコーデにも馴染むヒールブーツを合わせるのもおすすめです。足元にさりげないエレガンスを加えることで、洗練された印象に仕上がります。さらに、ゴールドジュエリーと深みのあるリップカラーをプラスすると、大人の余裕を感じさせるエフォートレスなスタイルが完成します。ロンドンの友人と過ごす時間があるなら、Barbourのジャケットやベストを、ゆったりとしたニットと定番のデニムに重ねるのがおすすめです。足元には、実用的でありながら洗練された印象のチェルシーブーツや、定番のスニーカーを選ぶとバランスが取れます。さらに、スカーフとトートバッグをプラスすれば、機能性とスタイルを兼ね備えた完璧な仕上がりになります。このスタイルなら、ロンドンの街歩きや友人の家を訪ねる際にもぴったりです。気温の変化に対応しながら、さりげなく洗練された雰囲気を演出できます。
ロンドンの住まいは、この街が持つ伝統とモダンな要素が共存する空間です。 街を歩けば、ラシックな外観を持ちながらも、内部はコンテンポラリーなデザインが施された家が多く見られます。アンティークの暖炉がミニマルなアートと調和し、クラシックな職人技と意外性のあるディテールが共存しています。また、ヴィンテージの家具がステートメント性のある照明や大切に読み込まれた本と自然に馴染み、洗練された温かみのある空間を生み出しています。ビューティーの面でも、英国の女性たちはシンプルながらもこだわりを持ったアプローチを大切にしています。 完璧に仕上げるのではなく、健康的な質感を重視し、ナチュラルなツヤ肌をめざします。シグネチャーとなる赤リップや、にじんだコールアイライナーは、ロンドンのロックンロールスピリットをさりげなく表現しています。さらに、Augustinus BaderやDr. Barbara Sturmといったカルト的人気を誇るスキンケアブランドが支持されているのも、ロンドンの美意識が「過剰さよりも品質を重視する」ものであることを物語っています。ヘアスタイルもまた、無造作でありながら洗練された印象を大切にしています。 自然な動きを感じるラフなボブや、ゆるやかなウェーブヘアが多く、一見ラフに見えながらも洗練された印象を与えます。このように、ロンドンのスタイルは、ファッションもビューティーも「完璧さ」を追求するものではありません。 それは、個性と自信を大切にし、「頑張りすぎていないのに、すべてが絶妙に整っている」という美学に基づいています。
ニューヨーカーのように着こなす

「眠らない街」と称されるニューヨークで、本当にニューヨーカーの称号を得るには10年かかると言われています。その独特のハッスル、確固たる自信、そしてエフォートレスなスタイルは、世界中で羨ましがられています。大都市で「成功する」のはほんの一握りの人々だけですが、私たちはあなたがどこにいてもそのスタイルを再現できるようお手伝いします。ニューヨーク・ファッション・ウィークの期間中、街は業界関係者、インフルエンサー、セレブたちで賑わい、最新のトレンドがファッションショーやプレゼンテーション、特別なパーティーで披露されます。歩道は創造性、混沌、商業、そして文化的影響が交じり合うダイナミックなストリートスタイルで生き生きとし、ニューヨーカーらしさが光ります。今年ニューヨーク・ファッション・ウィークに参加する予定の方も、遠くからその興奮を楽しむ予定の方も、今回はニューヨークらしいスタイルを解析し、まるで地元のように着こなす方法をご紹介します。
ニューヨークのオン・ザ・ゴーなライフスタイルでは、ワードローブは実用性、 versatility(多様性)、そして洗練さを兼ね備えている必要があります。早朝の地下鉄通勤から深夜のイベントまで、典型的なニューヨーカーはダイナミックでレイヤードなスタイルで一日を乗り切ります。平日は早起きして遅くまで外出し、街中で見るスタイルは「アーバンシック」なものが多く、クラシックなアイテムにエクレクティックなアクセサリーを合わせたものが特徴です。ニューヨーカーは実用性を重視しつつも、常に自分らしさを感じさせるスタイルを求めます。オフィスでの平日は、ベスト、ブレザー、基本的なTシャツ、ミディスカート、エフォートレスなロングドレスを揃えたコレクションが欠かせません。ドレスやスカートにスニーカーを合わせるスタイルは定番となり、快適さと個性を両立させています。タイムレスなトレンチコートを加えれば、ビジネスミーティングにもアフターアワーのハッピーアワーにも対応可能です。足元にはバレエフラットやチェルシーブーツを合わせ、主張のあるジュエリーでアクセントをつけます。
ニューヨークは創造性のグローバルな拠点であり、その文化的シーンは無数のファッショントレンドを生み出しています。もし時間があれば、現代アートギャラリーを訪れたり、世界クラスのレストランで食事を楽しんでみてください。そんな瞬間には、アメリカンな雰囲気を感じさせるカウボーイブーツやスエードジャケットがぴったり。スエードジャケットにフリンジを加えれば、都会的なアウトフィットに遊び心をプラスすることができます。私たちのコレクションには、ニューヨークで認められるスタイルを作るためのアイテムが揃っています。JW Andersonなど、今最もホットなデザイナーのシャツやセーターは、実用的でありながら遊び心のあるルックにぴったりです。また、ニューヨーク発のブランドであるKhaiteのアイテムは、洗練されたミニマリズムで、どんなニューヨーカーのワードローブにも欠かせないものとなるでしょう。Thom BrowneのプレッピーなテーラリングやTory Burchのタイムレスな洗練を選べば、まさにニューヨークらしいルックが完成します。ニューヨークでは、フィットネスは単なる活動にとどまらずライフスタイルそのもの。ジム、スピンクラス、ヨガスタジオが至る所にあり、アクティブウェアがファッションステートメントとなっています。スリークなレギンスとクロップドジャケットやオーバーサイズのニットを組み合わせることで、週末のスタイルとして完璧なコーディネートに。運動後のコーヒーブレイクやお買い物をスタイリッシュに楽しむことができます。クロスボディバッグやオーバーサイズのトートバッグなど、機能的なアクセサリーを加えることで、整った印象を保ちながら一日を準備できます。
ワードローブと同じように、ニューヨーカーの家も実用性とスタイルを両立させています。モダンで機能的、かつタイムレスなピースが、スピード感あふれるライフスタイルに適応するリビングスペースの必需品です。SohoのアパートメントやBrooklynのロフトアパートなど、どんな住まいでも、ニューヨークのダイナミックなエネルギーを反映させるよう、細部にまでこだわりが見られます。ニューヨークのコンパクトな住空間には、機能的でスタイリッシュなインテリアが必要です。ニューヨークらしい家の多くは、工業的なデザインとモダンアートのオブジェクトを融合させたロフトスタイルで、ダイナミックで個人的な空間を作り上げています。抽象的な額縁や白黒の写真、実用性と視覚的インパクトをバランスよく取り入れた家具などが特徴です。
ニューヨークでは、スタイルは機能性と自己表現の両方を大切にしています。正しいアイテムを選べば、ニューヨークのダイナミックなエネルギーを感じ取り、それを自分のものにすることができます。ストリートからファッションショーまで、自信と創造性を込めたルックをニューヨーク・ファッション・ウィークで楽しんでください。
ベルリナーのように着こなそう

バウハウス、深夜のクラブ遊び、インディー映画、そしてグラフィティ——ベルリンと聞いて、何を思い浮かべますか?都市の文化が、その地のファッションスタイルに大きな影響を与えることは間違いありません。ベルリンでは、独自の表現主義と反体制的な精神が根付いており、地元の人々のファッションセンスは、個性、実用性、そしてサブカルチャーへの深い結びつきが融合したものとなっています。ベルリンのファッションのルーツを理解するためには、その歴史を振り返ることが欠かせません。地下サブカルチャーの拠点であったこの街は、80年代のパンクムーブメントや90年代のテクノブームによって消えない足跡を刻みました。現在のベルリンでは、飾らない中にもクールなエッジが光る、時にはラフで独特なスタイルが広がっています。その背景には、サステイナビリティと本物志向を重視する価値観があります。このクリエイティブな混沌は、暗いカラーパレットやジェンダーレス、時に挑発的な美学を取り入れたファッションシーンに表れています。サステイナブルな視点から、ベルリンの人々はセカンドハンドやアップサイクルのアイテムを好む傾向があり、エッジの効いた実用的なアウターウェアに注目のスニーカーやヴィンテージの幾何学柄を合わせるなど、コントラストを恐れないスタイルを楽しんでいます。こんなベルリンの文化的エッセンスを取り入れれば、きっとすぐに「Ich bin ein Berliner(私はベルリンの一員だ)」と言えるようになるでしょう。
ベルリンのスタイルに影響を与える実用的なライフスタイル要素も見逃せません。楽園とは言いがたい気候——厳しい冬と穏やかな夏——が、ほとんどの季節で暖かさを確保するためのレイヤードスタイルを必要とします。また、広大な都市であるベルリンでは、自転車、徒歩、公共交通機関が主要な移動手段であるため、どんなワードローブにも実用性が欠かせません。快適な靴や容量のあるハンドバッグが必須アイテムとなります。ベルリンのライフスタイルの大部分は、地元のクリエイティブなシーンに根ざしています。この街はアーティスト、ミュージシャン、テックスタートアップの拠点として発展しており、実験的で手間のかからないドレススタイルの文化を育んできました。ベルリンの人々は「トレンド」や「流行」に神経質になることはほとんどなく、スローファッション、汎用性、そしてヴィンテージアイテムを重視しています。
LuisaViaRomaでは、adidas Originals、Aeyde、Birkenstock、Bognerなど、ドイツ生まれでベルリンでも愛されるブランドを多数取り揃えています。また、現在はイタリアに拠点を置くJil Sanderも、もともとはドイツで誕生したブランドです。これらのブランドは、品質と機能性を重視した革新的なレディ・トゥ・ウェアで、ベルリンの人々に支持されています。ベルリンらしいエッジの効いたアーバンスタイルを楽しむなら、レザー、シアー素材、ラテックスのアイテムがおすすめです。まずは足元から始めましょう。日中は快適さを重視したスニーカーが最適で、Salomon、adidas Originals、Balenciagaなどのモデルをチェックしてみてください。夜には、コンバットブーツやプラットフォームブーツで快適さとエッジを兼ね備えたスタイルを。パンツには、ミリタリーグリーンやブラックのバギーカーゴパンツを選び、トップスにはメリノウールのタートルネックや、暖かい季節にはグラフィックTシャツを長袖Tシャツとレイヤードするスタイルがおすすめです。アウターには、機能的なボンバーやバイカージャケットを合わせて。今シーズンならCourrèges のシティビニールジャケットが特におすすめです。仕上げに欠かせないのがアクセサリーです。ベルリンスタイルには、未来的なサングラスやユニークなジュエリーが欠かせません。バッグを選ぶ際には、持ち運ぶ物の容量を考えてみてください。BalenciagaやChloéの大容量ショルダーバッグは、実用性とスタイルを兼ね備えています。スマートフォンや財布、リップや香り付きハンドクリームなどのビューティーアイテムを収納する小型のクロスボディバッグも便利です。エッジの効いたスタイルが好みでない場合でも、大都市的なテクノミニマリストの雰囲気を取り入れることができます。レザートレンチコートや襟なし、アシンメトリーカットのユニークなブラックブレザーを選びましょう。ボトムスには、Agoldeのレザーパンツを合わせ、シンプルなボタンシャツやブラックジャージートップスで洗練されたスタイルを演出します。ブラックのロングドレスやミディドレスを選んでシンプルに仕上げるのも素敵です。あなたのシルエットを引き立てるために、個性的なバックルのステートメントベルトを加えましょう。このルックは、BalenciagaやRick Owensの美学にインスパイアされています。もっと遊び心のあるベルリン風のコーディネートには、ユニークでサステナブルなスタイルがおすすめです。お気に入りのヴィンテージジャケットにレースのミディスカート、ヒール付きブーツ、そしてJW AndersonのトロンプルイユクラッチやRabanneのアイコニックなメタリックバッグなど、ステートメントバッグを合わせてみてください。さらに、Peracasのカフブレスレットやジュエリーでアースカラーのアクセントをプラスするのもおすすめです。ベルリンでは、ポストモダンでエキレクティックなインテリアや、大胆なコントラストが好まれます。例えば、ウォールペーパーやヨーロッパのカルチャーを感じさせるデザイン家具、デコレーションとしても映えるスピーカーなどが人気です。タクタイルな要素やキャンドル、ディフューザーを取り入れて、ベルリンらしい個性的な空間を作り上げてみてください。
コペンハーゲンで着こなす北欧スタイル

コペンハーゲン――北欧デザイン、サステナブルなライフスタイル、そして豊かな生活水準の象徴。この革新的なデンマークの首都では、2006年に誕生した年2回開催のファッションウィークが年々存在感を増し、今や「第5のファッションウィーク」として国際的な注目を集めています。GanniやCecilie Bahnsen、Rotateといった注目ブランドがショーを飾り、鮮やかな色彩や大胆なプロポーション、そして意識的なファッションが主役となるコレクションが揃うこのイベントは、サステナブルな未来を見据えたスタイル提案の場としても知られています。特に2020年に発表された「Sustainability Action Plan」は、業界全体に新たな基準を打ち立てました。そんなコペンハーゲンファッションウィークは、洗練されたセンスと独自のムードを放つ、影響力のあるインフルエンサーやファッションプロたちの集まる一大イベントです。
コペンハーゲンといえば、自転車が日常に溶け込む街。そんなサイクリング文化のおかげで、地元の人々は快適さと実用性を大切にしながらも、スタイルを妥協することはありません。寒さと突然の雨が日常だからこそ、レイヤードスタイルや防水ジャケットが必須アイテムに。さらに、この街を語るうえで欠かせないのが「ヒュッゲ(Hygge)」というデンマーク特有のライフスタイル。キャンドルの灯りで彩られたディナー、暖かなブランケットに包まれてのひととき、親しい仲間と過ごす心地よい時間——これがコペンハーゲン流のリラックス法であり、人々がつながりを深める基盤となっています。アウトドアライフを愛する地元の人々は、年間を通じて泳ぐことさえ楽しみます。Islands BryggeやNordhavn Harbor Bathsといったウォーターフロントの人気スポットは、集う人々でいつも賑わい、都会的で自然体な暮らしの象徴となっています。
LuisaViaRomaでは、デンマークの魅力的なブランドを勢揃い。 GanniやCecilie Bahnsen、Rotateは、コパンハーゲンの自由で遊び心溢れる精神を反映したコレクションを展開。 Sophie Bille BraheとLIÉ STUDIOは、洗練されたデンマークらしい美学とスカンジナビアン・ミニマリズムを愛するジュエリーファンにおすすめです。自宅にスカンジナビアらしいシックなスタイルを取り入れたいなら、 TeklaやHelle Mardahl、HAYなどのブランドがおすすめです。デンマークの「ヒュッゲ(Hygge)」を取り入れて、心地よい空間作りを楽しんで。まずは、キャンドルやテーブルランプで温かみのある照明を演出。 Ferm Livingのキャンドルセットでリビングに遊び心をプラスし、HAYのBarrowキャンドルホルダーでディナーやくつろぎのひとときに何度でも使いたくなる、美しいアクセントを加えましょう。さらに魅力を加えるために、何度でも使いたくなる美しいキャンドルホルダーを選びましょう。HAYのBarrowキャンドルホルダーは、ディナーやリラックスタイムにぴったりなアクセントになります。UNIFROMなどの香り高いインセンスやキャンドルで、五感を刺激して。ムードを演出するために、KarakterのLariテーブルランプのような優雅なテーブルランプを加えるのもおすすめ。豊かなテクスチャーを演出するには、クッションやスローが欠かせません。Christina Lundsteenの贅沢なクッションや、Ferm Livingのタペストリーコットンブランケットは、ウォールアートとしても活用できる一石二鳥のアイテムです。ビューティーアイテムは、スカンジナビア流のシンプルでクリーンな美学を追求。自然由来の成分と、環境に配慮したリフィル可能なパッケージを選んで、心身ともに美しく。
コペンハーゲンのスタイルは、ミニマリズムと遊び心が融合した魅力を持っています。地元のように着こなすためには、レイヤリングと大胆なボリューム感が欠かせません。ボリューム感を得意とするのは、やはりCecilie Bahnsen。ファンタジックなパフスリーブとギャザーが特徴のデンマークの人気ブランドです。フェミニンなコペンハーゲンガールには、Almaマトラセのパフスリーブブラウスがぴったり。勇気あるファッショニスタには、Gigiフラリーマトラセミニスカートに巨大なリボンを合わせて。そのアウトフィトを、LIÉ STUDIOのスリークなCamilleスタッドイヤリングでバランスよく仕上げ、ミニマルなEmmaカフブレスレットでトッピング。寒い季節には、暖かくて実用的なボンバージャケットを選びましょう。Rotateのブレイドプリントテッククロップドボンバージャケットは特におすすめで、同素材のパンツと合わせれば完璧なセットが完成します。実用性とスタイルを兼ね備えたフラットシューズで仕上げましょう。Ganniのアイコニックなチャンクバックルバレリーナは、デニムやレオパードプリントでも間違いなし。冬のアクセサリーとして、暖かさとエッジを兼ね備えたニットバラクラバが必須アイテムで、寒い日に自転車をこぎながら、風や低温から肌を守るための完璧なアイテムです。春秋の季節には、シャツ、カーディガン、ブレザー(常にオーバーサイズ)をレイヤリングし、マキシコートやカラーポップのスニーカーで合わせて。レイヤードルックから心を込めて作られたホームアイテムまで、コペンハーゲンの象徴的なスタイルは、スカンジナビアの暮らしの精神を、遊び心を加えて表現しています。ファッションを探求するもよし、そのライフスタイルを遠くから感じるもよし。デンマークの首都は、現代のドレッシングコードを再定義し続けています。